ヒント14

強制乾燥でヒートクラックを入れよう!

 

 

経年劣化による塗料のひび割れや堆積した汚れをヘヤードライヤーとワックスを使って簡単に再現!

塗装したペイントが経年劣化してひび割れた状態を意図的に表現できるのがチョークペイントです。塗りたてのチョークペイントをヘアードライヤーを使って急激に乾燥させチョークペイントに亀裂を入れ、その亀裂にチョークペイント ワックスをすり込み亀裂を強調することで何十年も経過したかのようにエージング加工が簡単に特別な溶剤なしにできてしまいます。
 

それでは強制乾燥によるひび割れ処理を順を追って解説していきましょう!
  • アニースローン・チョークペイント®︎ブラシの使い分けでひび割れの大きさやひび割れの厚さをある程度コントロールできます。オーバルブラシ、フラットブラシのどちらの場合もブラシストローク(筆ムラ)を意識することでテクスチャーのあるひび割れが生まれます。

 

  • まずはフラットブラシを使っていろんな方向にブラシを20°ぐらいの角度で短いストロークでペイントします。いろんな角度にブラシストロークが残るように心がけます。
  • 全体を素早く塗装したらヘヤードライヤーを使って急激に乾燥させます。

 

  • 次に、オーバルブラシを使って、いろんな方向にブラシを30°ぐらいの角度で塗料の量が一定にならないよう、厚く塗る部分や薄く塗る部分ができるようランダムにブラシをいろんな方向に短いストロークでペイントします。いろんな角度にブラシストロークが残るように心がけます。
  • 全体を素早く塗装したらヘヤードライヤーを使って急激に乾燥させます。

 

  • ひび割れが薄っすら見えている状態になります。左側の楕円形ブラシのテクスチャーは塗装面の厚みが不均一ですが、右側のフラットブラシの塗装面の厚みは均一になります。

 

  • ここからは塗装面に入ったひび割れにチョークペイント®︎ワックスを使って亀裂を上長させる作業に入ります。この段階で重要なことは、まずひび割れた塗装面全体にクリアワックスのコートを適用することです。この作業を省いてしまうと後のステップでダークワックスやブラックワックスを適用した後、修正ができなくなるので、必ずクリアワックスを最初に適用してください。 
  • クリアワックス適用後、余分なワックスを糸くずの出ない綺麗な布で軽く拭き取ります。決してゴシゴシとせっかく塗ったクリアワックスを除去しすぎないでください。

 

  • 次に、ダークワックスをクリアワックスが適用された全面にワックスブラシもしくは布を使って塗り込みます。この段階でひび割れた亀裂の中にダークワックスが入り込むようしっかり塗り込みます。全体に塗りこんだ後は綺麗な布でダークワックス全体を拭き取ります。
  • 最後に、もう一度クリアワックスを全体に適用して綺麗な布で拭き取ります。
 
  • ひび割れや、ブラシストローク跡にダークワックスが残りその他の部分のダークワックスはクリアワックスにより拭き取られます。ひび割れが強調され、経年劣化した塗装面が完成しました。
  • 左側の楕円形ブラシによるひび割れは厚みのあるダイナミックなひび割れができ、右側のフラットブラシによるひび割れは均一な一定の塗膜厚のひび割れになります。
 
  • 亀裂の強調だけで汚しをあまり入れたくない場合はクリアーワックスを使って拭き取ります。ただ、ワックスが乾燥後は拭き取ることができなくなります。

 
いかがでしたか? 汚しの強弱はクリアワックスの使い方がポイントとなります。 ダークワックスの適用前に必ずクリアワックスを適用し、ダークワックスで汚した後はクリアワックスで汚しの度合いを調整する。ワックスの乾燥後はダークワックスの強弱がコントロールできにくくなるので注意しましょう!